もはや名盤の仲間入りかもしれない、ジャコ・パストリアスのバースディ・コンサートのライブです。当時得意の絶頂だったジャコの、素晴らしくも取り憑かれたような演奏に背筋が寒くなります。特に前半が素晴らしい!
文字どおりソウルフルな「Soul Intro/The Checken」。ウェザー・リポートでも演奏されたハーモニクスが美しい「Continuum」。急速調でスタンダードが解体されていく「Invitation」。よく語られる話ですが、このベースに乗ってアドリブするのはさぞ大変だったでしょう。ただただ当時の勢いに圧倒されます。
そして「Three Views Of A Secret」は息を呑むような美しさです。僕が聴いたのはウェザー・リポートのバージョンとWordOf Mouthのバージョンですが、本アルバムのバージョンが一番好きです。イントロで感極まって誰かが叫んでますが、解るような気がします(^^)。
とことんハッピーな「Liberty City」。アルバム「Word Of Mouth」ではハービーがソロをとっていましたが、ここではゴージャスなビッグ・バンドナンバーに生まれ変わっています。何度も何度も演奏されるバックリフには、ジャズそのもののエネルギーを感じます。おそらくジャコはこの音の波の中で酔いしれるような喜びを感じていたことでしょう。
「Punk Jazz」「Domingo」はやや冗長です。でも実際にライブの場にいればそうは思わないでしょうね。
「Happy Birthday」はジャコへのメンバーからの贈り物。凝ったハーモニーが興味深い。ジャコはこの日のお気に入りフレーズ「Good Evening!」で応えます。
「Amerika」はジャコのベースソロ。「宴の後」をうまく演出しています。
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