友人に紹介されて知ったアルバムです。アニメ「Cowboy Bebop」のサントラだそうです。私自身はアニメを見ないので、どのような話かは知りませんが、質の高いジャズ−ジャイブ系のビッグバンドサウンドが楽しめます。よく見ると、メンバーの中には本田雅人や村田陽一の名前も。 曲目が多いので端折って紹介します。
1曲目(Tank!)はオープニングにふさわしい派手な演奏。ブルースですね。ビッグバンドサウンドが堪能できます。ギチギチと音をきしませ、かきむしるベースが最高。
2曲目(Rush)は1曲目と似たサウンド。ここでもビッグバンドサウンドを堪能。サックスのユニゾンとハモリが心地いいですね。
3曲目(Spokey Dokey)はハーモニカのソロが印象的。ブルースの不協和音っていいですね。
4曲目(Bad Dog No Biscuits)は派手な、スカとジャイブが一緒になったような演奏。ユーモアの感じられる演奏です。
6曲目(Cosmos)はSteven Bernsteinのミュートトランペットのサウンドが印象的。完全な独奏です。ストレートに吹いているだけなのに、聴かせる技量はたいしたものです。
7曲目(Space Lion)はタイトル通り宇宙的な広がりのあるサウンドが印象的。よくも悪くもサントラ的です。途中から民族音楽的なボイス。これはとても効果的でいいですね。
8曲目(Waltz for Zizi)はゴンチチのような爽やかなギターサウンド。心洗われます。質感のあるいい音ですね。タイトル通りワルツ。よくある構成の曲ですが、わざと出した古めかしいムードが悪くないです。
11曲目(Too Good Too Bad)はベースレスでジャイブ感のあるサウンドを狙っています。なかなか野心的。
12曲目(Car 24)は明るめの華やかな曲調が印象的。少しだけJaco Pastriusの「Liberty City」を思い出しました。これもベースレスですね。
14曲目(Felt Tip Pen)はペーソスあるトツトツとしたギターが気分いいですね。いつまでも聴いていたい心地よさがあります。エンディングもいいですね。ジェリー・ロール・モートンのようです。
15曲目(Rain)はボーカルナンバー。かなりポピュラーよりのサウンドです。
16曲目(Digging My Potato)はハーモニカをフューチュア。ドラムとパーカッションだけの伴奏で次第に盛り上がるグルーブを出しています。フェイドアウトなのが惜しい。
ラストの17曲目(Momory)はオルゴールサウンド。このアルバム全体が夢であったかのような気分になります。
和洋古今を問わず、アニメのサントラには上質のジャズが紛れ込んでいる場合が多いですね。これもその一枚でしょう。ただし、決して歴史を変えるような作品ではありません。まぁ難しく考えず、気楽に聴いてみてはいかがでしょうか。
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