ジム・ホールとパット・メセニーのデュオアルバム。間違いなく名盤です。
演奏されている曲目はスタンダード、オリジナル、そして全くの即興などバラエティに富んでおり、その多くはいずれかのオリジナルとなっています。いずれも質の高い演奏で何度聴いても飽きることがありません。
単純なソロ・伴奏というデュオではなく、両者が共に即興を行っています。ある時は同時にソロ、ある時はソロ+伴奏、そしてある時はカウンターのメロディなど、その中身は二本のギターで演奏されているとはにわかに信じがたいほどのバラエティに富んでいます。
演奏はライブとスタジオの二本立て。クオリティは全く変化がありません。
全体の流れに耳を任せるのが気持ちよく、正しい聴き方のような気がします。個々の曲について語るのは適当ではないような気がしますが、魅力的な曲が各所にちりばめられています。
3曲目(The Birds And The Bees)は耳に残る、印象的なメロディです。
7曲目(Summertime)もいいですね。どこかで聴いたようなイントロのアレンジにニヤリとします。
9曲目(Cold Spring)の乾いた童歌のようなメロディも印象的です。
「伝統的な」と思われがちなジム・ホールと、最近はそうでもありませんが「フュージョン」と捉えられがちなパット・メセニーがお互いの手を尽くして、結果として極めて均質なレベルにあることが良くわかります。未聴の方はぜひ!
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