- Without A Song
- Isotope
- Inner Urge
- Black Narcissus
- A Shade Of Jade
- Step Lightly
- Serenity
- Chelsea Bridge
- Recordame[Recuerdame]
1,5,8:March16, 1992
2,4,7:June 24, 1996
3,6,9:June 26, 1996
1,5,8:Freddie Hubbard(tp),Lew Soloff(tp),Joe Henderson(ts),Christian McBride(b),Joe Chambers(ds)
2,4,7:Jon Faddis(tp),Joe Henderson(ts),Chick Corea(p),Christian McBride(b),Al Foster(ds-2,7),Lewis Nash(ds-4)
3,6,9:Jon Faddis(tp),Nicholas Payton(tp),Joe Henderson(ts),Chick Corea(p-3,6),Helio Alves(p-9),Christian McBride(b-3,6),Nilson Matta(b-9),Al Foster(ds-3,6),Paulo Braga(ds-9)
and many others
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ジョー・ヘンダーソンが60年代に編成していたというビッグバンドの再編とのこと。ヘンダーソンのカッコいい曲が彼のカッコいいソロ付きでビッグバンドサウンドで楽しめます。
1曲目(Without A Song)はあまり有名でないスタンダード。ヘンダーソンは以前にもこの曲を録音しており、お気に入りであることがわかります。オーソドックスですが、ツボを押さえたアレンジがいいです。ヘンダーソンものびのびと、大胆なアドリブをしていますが、曲調から外れないところはさすがです。
2曲目(Isotope)は奇妙なテーマがビッグバンドのサウンドにマッチしています。何だかおかしなアレンジで、訳の解らないリフが入ったりしますが、逆に気持ちいいです。チック・コリアのアウトしたソロが屈折した感じで気持ちいいですね。ヘンダーソンも乗ってます。
3曲目(Inner Urge)は凝りに凝ったアレンジ。なかなかソロが始まりません。ヘンダーソンはホットなアドリブを、チック・コリアはクールなアドリブを聴かせてくれます。
4曲目(Black Narcissus)はど派手な3曲目とはうって変わってしっとりとしたアレンジ。チック・コリアのソロ、ヘンダーソンのソロともにコンボ演奏のようなインタープレイが感じられます。
5曲目(A Shade Of Jade)はフレディ・ハバードのソロが光る作品。ヘンダーソンは彼の持ち味で真骨頂である、うにうにとした独特のソロを聴かせます。ハバードはキャッチーな曲にぴったりの、華のある個性あふれたソロです。
6曲目(Step Lightly)はゆったりとしたブルース。ニコラス・ペイトンは安定感のあるソロ。とても素直です。ヘンダーソンはバックに派手なサウンドがつこうがつくまいが、悠々としたソロです。
7曲目(Serenity)はハードボイルドな渋いテーマ。凝ったバックのサウンドの勢いに乗ってヘンダーソンのソロも抜群です。チック・コリアのサイドマンとしてのソロも聴きごたえがあります。
8曲目(Chelsea Bridge)はヘンダーソン好みのエリントンナンバー。ねっとりとして、それでいて乾いたソロです。比較的オーソドックス。
9曲目(Recordame[Recuerdame])は名曲。アレンジは相当変。仰々しいイントロ、おかしなタイミングで入れ替わるトランペットとサックスのアンサンブルが個性的。ヘンダーソンは手慣れた、かつ手のこんだこなされたアドリブです。
ヘンダーソンがいかに名作曲家であるかがよく分かるアルバムです。個性的なアレンジは評価の分かれるところでしょう。それにしてもこのジャケット、カッコいいです。
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