BLUESNIK

Mood Swing / Joshua Redman


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Mood Swing

Warner Bros.

  • Sweet Sorrow
  • Chill
  • Rejoice
  • Faith
  • Alone In The Morning
  • Mischief
  • Dialogue
  • The Oneness Of Two(In Three)
  • Past In The Present
  • Obsession
  • Headin' Home

March 8,9,10 ,1994

Joshua Redman(ts,ss),Brad Mehldau(p),Christian McBride(b),Brian Blade(ds)

 Joshua Redmanが同年代で構成されたメンバーとその実力を発揮した一作。若いのに風格すら感じる演奏です。

 1曲目(Sweet Sorrow)は派手な盛り上がりは一切なく、淡々と進むブルース。しかし秘めた情熱は十分に感じられる、という演奏。早くも世界に引き込まれます。

 2曲目(Chill)は切迫感あるビートが印象的。そしてインタープレイと一体となって進む転調が絶妙です。

 3曲目(Rejoice)はコール&レスポンスが効果的なテーマ。演奏全体からラフでいながら緻密なグルーヴが感じられます。

 4曲目(Faith)は映画の主題歌のような歌心を感じさせるメロディが耳に残ります。Joshuaのアドリブもいつもに増して丁寧で、真剣な姿勢が感じられます。

 5曲目(Alone In The Morning)は「Recado Bossa Nova」にも似た印象を感じるボサノバ。密度は濃いが、濃すぎず、軽さを残した演奏。比較的軽く流した感じですね。

 6曲目(Mischief)は比較的オーソドックスな展開です。それにしてもよくスゥイングするバンドです。四分音符でもスゥイングしています。「タメ」の深さが感じられ、いいですね。どうやって合わせているのか、不思議でしょうがありません。

 7曲目(Dialogue)は、冒頭のボゥイングから確固たる「世界」が構築されています。展開される、ビートにこだわらないフリーなアドリブでもそれが変わらないのが驚きです。

 8曲目(The Oneness Of Two(In Three))はソプラノで演奏されるワルツ。淡々と演奏され、安心して身を任せられます。

 9曲目(Past In The Present)は1曲目の展開形のような曲です...と思ったら、同じでしょうか?よくわかりませんが、メロディのモチーフは同じです。全く別の曲に生まれ変わっていて、相当印象が違います。Brad Mehldauのアドリブはジャズとは別次元の発想を感じます。

 10曲目(Obsession)はJoshuaの畳かかけるようなアドリブが楽しめる作品。沸き立つメロディが的確に音になる...そんな印象を受けます。

 11曲目(Headin' Home)は8ビート。Christian McBrideのベースが効いています。目立ちませんが、的確。このバックに乗って、全体がいい感じでグルーヴしていますね。ソロもあります。堪能できますよ。アルバムラストで遊んでみた、という感じでしょうか。

 テクニックひけらかしとの批判もあるようですが、このアルバムでのJoshua Redmanは名人芸とグルーブと真剣なアドリブがいいバランスで楽しめます。



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