BLUESNIK

Schizophrenia / Wayne Shorter


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Schizophrenia

Blue Note 4297

  • Tom Thumb
  • Go
  • Schizophrenia
  • Kryptonite
  • Miyako
  • Playground
March 10,1967

Curtis Fuller(tb),James Spaulding(as,fl),Wayne Shorter(ts),Herbie Hancock(p),Ron Carter(b),Joe Chambers(ds)

 Wayne Shorterがアコースティックジャズのみを演奏していた頃のアルバム。この後、ソプラノサックスも駆使するようになります。大編成ですが、Jazz Messengers時代とは全く違う迫力ある演奏集です。

 1曲目(Tom Thumb)はShorterの隠れた名曲。イントロで怪しい音色で印象的なリフを吹くJames Spauldingが絶妙な効果をあげています。アドリブはShorterの迫力ある演奏が楽しめます。James Spauldingが絶妙。

 2曲目(Go)はこの時代に演奏された幻想的なムードの曲。テーマメロディのハーモニーが何ともいえず気持ちいいです。そしてHerbie Hancockのアドリブ。何も言うことはない名演奏です。

 3曲目(Schizophrenia)は「吹きまくり」。ペンタトニックを基調にしたアドリブの洪水におぼれる快感。

 4曲目(Kryptonite)のみJames Spaulding作曲。浮遊感あるどこか和風なテーマのあと、すぐにJames Spaulding本人のフルートソロ。これも和音階で演奏されていますね。ShorterのソロはHancockとデュオ状態。丁々発止のやりとりがいいです。

 5曲目(Miyako)は90年代にChristian McBrideも演奏したバラード。激しく、ときに静かにアドリブするShorterと、付かず離れずの距離のHancock。この時期マイルスバンドの同僚なので当然ですが、音楽的に正に名コンビですね。

 ラストを飾る6曲目(Playground)は野心的な演奏。何に基づいて演奏しているのかよくわからない、かなり自由な演奏です。

 マイルス・バンド時代のShorterがパワフルに吹いた演奏。悪かろうはずがありません。この時期、かなり抽象的で難解なアルバムもありますが、このアルバムは内容の濃さの割に聴きやすくてお勧めです。



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