BLUESNIK

Town Hall Concert


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Town Hall Concert

Blue Note

  • Cantaloupe Island
  • Recorda Me
  • Little B's Poem
  • Bouquet
  • Hat And Beard

February 22,1985

Freddie Hubbard(tp 1,2),James Newton(fl 4,5),Joe Henderson(ts 1,2),Bobby Hutcherson(vib 2-5)Herbie Hancock(p 1-4),Ron Carter(b),Tony Williams(ds 1-3,5)

 1985年にNYで開催されたコンサートから。ブルーノートレーベルにちなむ様々なアーティストがゆかりの曲を入れ替わり演奏したようで、ここではハービー、ロン、トニーという素晴らしいリズムセクションの演奏が堪能できます。

 1曲目(Cantaloupe Island)は「Empyrean Isles / Herbie Hancock」から。オリジナルと同じメンバー+Joe Hendersonによる再演奏です。まずは手慣らし、といったところでしょうが、Freddie Hubbardが往年と全く同じムードでアドリブをして、盛り上げてくれます。

 2曲目(Recorda Me)は「Page One / Joe Henderson」から。オリジナルよりも早く、スリリングな演奏になっています。作曲者のJoe Henderson本人のアドリブが聴き所。リズムが本当に的確で気持ちよく、メロディも極上。いいです。各人こなれた大人のアドリブを聴かせてくれますが、耳に残るのはHerbieでしょうか。彼のソロになると、RonとTonyががぜん燃えてくるのが楽しいです。

 3曲目(Little B's Poem)は「Components / Bobby Hutcherson」から。Bobby Hutchersonの代表曲です。ビブラフォン、フルート、ピアノと続く、透明感がありながら中身の濃いソロが醍醐味です。ここでもさすがHerbieが一頭群を抜いていますね。それまで爽やかだった世界が、トニーとの一騎打ちに変わる瞬間が見られます。

 4曲目(Bouquet)は「Happenings / Bobby Hutcherson」から。ドラムレスで演奏されます。単純なハーモニーの中でどれだけ自分の世界が作れるのか。自信に満ちた美しい回答を聴くことができます。

 5曲目(Hat And Beard)は「Out To Lunch / Eric Dolphy」から。オリジナルメンバーのTony WilliamsとHutchersonの参加が嬉しいです。どのようにDolphyの世界と向き合うのか興味津々...。James Newtonは悪くないのですが、やや力不足でしょうか。Dolphyと同じ楽器というのはどうしても比べられますから不利ですね。続くHutchersonの方は自分の世界に引っ張ってなかなかいいです。段々自由になっていくRon CarterとTony Williamsのリズムに注目です。

 60年代ブルーノートの懐古的アルバムです。各々ベテランになって、余裕綽々で演奏していますね。かつてと同じ曲なのに円熟の味が感じられます。この原稿を書いた頃に亡くなったJoe Hendersonに合掌。



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