• Bean And The Boys
• What's New
• I Never Knew
• I Hear A Rhapsody
• Jackie's Ghost
• Chasin' The Bird

1,3,4:Jackie McLean(as),Mal Waldron(p),Arthur Phipps(b),Art Taylor(ds)
2,5,6:Webster Young(tp),Curtis Fuller(tb),Jackie McLean(as),Gil Coggins(p),Paul Chambers(b),Louis Hayes(ds)

　６曲中３曲がスタンダード、オリジナルのうち１曲もスタンダードのコード進行ということで、スタンダード集ともいうべきアルバムです。目立ちませんがなかなかの良盤。ワンホーンのセッションと３管のセッションが混在していますが、どちらかといえばワンホーンの方がいいですね。

　１曲目（Bean And The Boys）は「Lover Come Back To Me」のコード進行によるオリジナル。McLeanは出だしから延々とアドリブを吹き続けます。勢いがある、この時期を代表するアドリブです。

　２曲目（What's New）はミディアムテンポでの演奏。McLeanは短いながらも印象に残るソロです。

　３曲目（I Never Knew）もスタンダード。こちらはアップテンポでの演奏。珍しいですね。３分弱と非常に短く、軽くながした感じの演奏ですが、この日は充実していたのか、聴きごたえのある演奏です。

　４曲目（I Hear A Rhapsody）はミディアム・ファーストでの演奏。そつなくこなしました、というお手本の様な演奏で、手堅くまとめていますが、やや保守的な印象も受けます。

　５曲目（Jackie's Ghost）はマイナーのオリジナル。コード進行は何かのスタンダードのようですね。ソロごとにMiles Davisの演奏した「Dear Old Stockholm」風リフが入ります。McLeanはなかなかですがWebster Youngは苦しそう。Chambersのアルコソロがさすがです。

　６曲目（Chasin' The Bird）はCharlie Parkerのオリジナル。循環です。McLeanは珍しい位パーカーのフレイズを吹いています。McLean本人とParkerのメロディが絶妙のバランスとなっています。かなり良し。何だか解らないMalのアドリブを遮ってホーン陣のチェイスにするあたりに当時のMcLeanの勢いが感じられます。

　目立たないアルバムですが、Blue Noteでの活躍を控えたジャンプアップ直前の勢いが感じられ、スタンダード中心の構成もあって好印象のアルバムです。