プレスティッジ得意のノーリーダーセッション。お気楽なムードです。売る方も絶対にベストセラーになることを想定していないはずです。どの曲も10分を超える演奏時間。しかしアレンジは皆無に等しいです。(^^;; 1曲目と4曲目の作曲はマルになっていますので、もしかしたら実質のリーダーは彼かも知れません。
1曲め(The
Twister)はいわゆるリズム・チェンジ。循環です。アモンズはたくさんの引用フレーズを吹き、非常にリラックスしていることがわかります。マクリーンはところどころもろパーカー風のフレーズはあるものの、語彙が格段に増えていることがわかります。いわゆる「マクリーン節」もところどころ。
2曲め(Four)はマイルス作曲。この時期もうジャズマン・オリジナルとして広まっていたのでしょうか。マクリーンはやや複雑なコード進行を危なげなく紡いでいきます。さて、ソロが一巡したところで・・・・、おや、またトランペットがソロを。おいおい4バースじゃないのかいとドラムとベースが慌てつつも演奏は続きます。結局ソロは1コーラス→1/2コーラス→1/4コーラスと短くなりつつ4〜5巡します。さぞやリズムセクションはうんざりしたことでしょう。やはりお気楽セッション?
3曲め(Pennies From
Heaven)はスタンダード。イントロでアモンズとバレルがデュエットします。これはなかなか渋い。後はミディアムテンポでスィングするんですけど。マクリーンはもろビバップのセオリーでアドリブを行います。しかし何の仕掛けも無く3管+ギター+ピアノが次々にアドリブするのは、さすがに名手揃いでもうんざりします。大学ジャズ研みたい。
4曲め(Cattin')はFブルース。全員こなれたフレーズで飽きさせないようにしますが、いかんせんソリストが多すぎ。だれないものもだれちゃいます。マクリーンはまるでテナーのような音色。ときおり「Cool
Struttin'」でのアドリブのようなフレーズを吹いて、軽くしめました、という感じです。
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