BLUESNIK

Mobley's Message / Hank Mobley


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Prestige 7061
  • Bouncin' With Bud
  • 52nd Street Theme
  • Minor Disturbance
  • Au Prevave
  • Little Girl Blue
  • Alternating Current

July 20, 1956

Donald Byrd(tp),Jackie McLean(as),Hank Mobley(ts),Barry Harris(p),Doug Watkins(b),Art Taylor(ds)

 名作4,5 and 6の後半のセッションと同日に吹きこまれたアルバム。クオリティは折り紙付きです。ただし、マクリーンの出番は4曲目「Au Prevave」のみ。

 1曲目(Bouncin' With Bud)はBud Powellのバウンスナンバー。まずは指ならし。軽快なスタートです。

 2曲目(52nd Street Theme)はThelonious Monkの循環曲。ハードバップ期に演奏されるのは以外に珍しいですね。この当時まだ若手だったDonald Byrdは難しい急速調テンポにも関わらず安定したソロを聴かせてくれます。続くMobleyは畳み掛けるようなフレーズが印象深いです。あまり余裕は無さそうですが、その中で懸命に唄っている姿が瑞々しいですね。

 3曲目(Minor Disturbance)はマイナーコードを取り入れた曲。何かのスタンダードが元のようです。先発のByrd、続くMobleyともにとても安定しています。いわゆる佳作ですね。安心して聴けます。

 4曲目(Au Prevave)はCharlie ParkerのFブルース。かなりラフなセッション風です。ブルースなので、特に難しく考えずに各人気の向くまま唄っています。Mobleyは16分音符を加えたハードな内容。続くMcLeanはやや軽くネタ切れ気味で、実力からすればちょっと物足りないですね。Byrdはソロも長く、安定しています。残念ながら、アルバム全体としてはちょっと盛りあがりに欠ける一休みテイクです。

 5曲目(Little Girl Blue)はストレートなMobleyのバラードとして演奏されます。あくまでも淡々と続く演奏は、ウィスキーなどのアルコールが似合う無骨なハードボイルドさをかもし出していますね。静かに熱く続くアドリブもいい感じです。続くBarry Harrisのシングルトーンが胸に染み入ります。

 ラストを飾る6曲目(Alternating Curren)は「Strike Up The Band」のコード進行を使った曲。テーマは無さそうですね。Mobleyの比較的長いソロ、徐々に熱くなります。

 何の仕掛けも無いハードバップアルバム。実際そうだったんでしょう。ひたすらソロをつなぐ若きハードバッパーの姿が印象的です。


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