Gary Bartzとの共演。
1曲め(Monks Dance)はタイトルそのままのキテレツなテーマを持った曲。テーマではベースが光っていますね。McLeanは思うままに吹いていていい感じですね。Alex Rielの相性が良いのだと思います。続くBartzは序盤やや気押されているようではありますが、後半からはオリジナルの世界に。手始めのバトルは上々と言えるでしょう。
2曲め(Ode To Super)は、McLeanが音楽監督をしたミュージカル「The Long Black Block」からの曲だそうで、後半では二人のボーカルも聴くことができる。余芸の域を出るものではないが、楽しめます。曲そのものはそうした劇に使用される曲らしい情景を感じさせる叙情的なものになっています。二人のソロは互いに悪くありませんが、ややスリルに欠けるきらいはあります。
3曲め(Great Rainstreet Blues)はあの「Bluesnik」タイトル曲。何とミディアムの8ビートに変更されていてびっくりします。二人とも結構ノリノリで楽しんでいる様子。後半のバトルが良いですね。Bo Stiefによるベースソロも決まっていて良いです
4曲め(Watercircle)はClausenのオリジナル。CDにはテイク1と6が収録されている。テイク1はスローテンポ、テイク6はミディアムのアップテンポで曲調が全く異なるのが面白い。中身はテイク1はやや冗長、テイク6の方がまとまっている。
5曲め(Red Cross)はCharlie Parkerの循環。Bartzのアドリブは滑らかなライン。こういう曲をするとどうしてもビバップの血が騒いでしまうようです。McLeanのアドリブはクロマチックなラインも入って、相当複雑です。CDではテイク1とテイク2が収録。
微妙に世代の違う共演ですが、モードあり、歌あり、8ビートあり、ビバップありと非常にバラエティ豊かな選曲で楽しめるアルバムです。 作品の価値を落とすわけではありませんが、それにしてもこのJackie McLean Meets松鶴家千とせ みたいなジャケットはもう少し何とかならなかったんでしょうか。
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