プレスティッジのジャムセッション。特に仕掛けらしい仕掛けはありませんが、アート・ファーマーとドナルド・バードの2人のトランペットが競う企画です。
1曲目(The Third)はDマイナーブルース。マクリーンは「哀愁」フレイズ連発。迷いがなくていいですね。淡々と進みますが、どなたもおいしいフレイズ満載です。
2曲め(Contour)は「4,5&6」の再演。改めて聴くといい曲ですね。マクリーンは結構複雑なフレイズを聴かせてくれますが、内容は4,5&6と似ています。一ヶ月の違いだから仕方ないですね。
3曲目(When Your Lover Has Gone)はファーマーのワンホーン。しっとりと聴かせてくれます。ちょっとおとなしめかな。
4曲目(Dig)は「Dig/Miles Davis」に収められた一枚。このアルバム一番の演奏です。マクリーンの代表的なオリジナルです。さすがに5年の歳月は人を変えています。マクリーンは堂々としたもの。5年前とソロのアプローチは大きく変わってませんが、安定感とフレイズのバリエーションの豊かさはやはり全然違います。主役のトランペットを食う活躍です。そのトランペット達もマクリーンに負けじと音の洪水を浴びせてくれます。いいですねぇ。お約束のソロバトルもあります。
5曲目('Round Midnight)はバードのワンホーン。4曲目が熱狂的なだけに宴のあとという風情でいいですね。特にアレンジに仕掛けもなく、淡々と進みます。そこが逆に良かったりしますね。
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