「One Step Beyond」「Destination Out」と続く「新主流」路線の一枚。この時期になると完全に自分の目指す新しいサウンドを実現しています。
1曲目(Action)は超アップテンポのモード。さぞや練習が大変だったことでしょう。しかし、当時のレギュラーグループなので、ソロに対するリズム陣の反応も機敏です。クールな曲調もあって、ボビー・ハッチャーソンがいい味を出しています。ビリー・ヒギンズの打ち出す乾いたタムもカッコいい。マクリーンも安定感のあるアドリブを聴かせてくれます。
2曲目(Plight)はミステリアスなハーモニーを使用したワルツ。不協和音が気持ちいい。マクリーンは慎重に丁寧なメロディを紡いでいきます。
3曲目(Wrong Handle)はどことなく牧歌的な曲。全員が捉えどころのないソロを奏でています。
この時期珍しく4曲目(I Hear A Rhapsody)はスタンダード。この曲を演奏するのは「Makin' The Changes」以来ですが、本バージョンは変な合いの手が編曲されています。どちらかといえばカッコ悪いかな?(^^;; マクリーン、テーマ自分で吹けよって感じです。ソロは特に仕掛けも無く、バックのサウンドが違うだけでマクリーンのフレーズは50年代と同じです。
5曲目(Hootman)はちょっとハードボイルドなのかおどけているのかわからないテーマがいいです。マクリーンは「Let Freedom Ring」で見せたフリーキーなトーンも駆使してアドリブしています。
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