- Strange Blues
- Millie's Pad
- What's New
- Disciples Love Affair
- Not So Strange Blues
1,3:February 15,1957 2,4,5:July 12,1957
1,3 Jackie McLean(as),Mal Waldron(p),Art Phipps(b),Art Taylor(ds 1,3)
2,4,5 Webster Young(tp 2,4),Ray Draper(tuba 2,4),Jackie
McLean(as),John Meyers(p),Bill Salter(b),Larry Ritchie(ds)
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一連のプレスティッジ作品の中で、未発表曲集という位置付けで録音の10年後、1967年にリリースされた作品です。このため、一見余りものの印象を受けますが、中身はどうして、充実した作品集となっています。録音日は「Makin' The Changes」「A Long Drink Of The Blues」と同じ。
1曲目(Strange Blues)はあの「A Long Drink Of The Blues」と同じ、リラックスしたブルースです。といいますか、これは同じ曲ですね。ソロのメロディも展開も似ています。あちらは8月録音で本セッションは2月録音。中身は、「A Long Drink Of The Blues」同様に充実しています。これ、録音前の「指馴らし」なんじゃないでしょうか。
2曲目(Millie's Pad)も単純なメロディを基にしたリフ・ブルースです。1曲目とムードが違いますが、ピアノが代わってバッキングが変わっていることが原因ですね。先発のWebster Youngは堅実。続くMcLeanはテンポの良いバッキングにのって快調です。三番手のRay Draperについては、マシな方だ、としておきましょう。どこかで聞いたタイトルだと思ったら、「Fat Jazz」で録音されていました。
3曲目(What's New)はマクリーンの愛奏曲のスタンダード。「Swing,Swang ,Swingin'」の演奏が有名ですが、本バージョンは「Makin' The Changes」の別テイクなのでしょうね。中身は言うこと無し。ただテーマを吹き、真摯にアドリブしているだけなのに、なぜこんなに素晴らしいんでしょう。
4曲目(Disciples Love Affair)はRay Draperのオリジナル。何かのスタンダードを使っているようですが、よくわかりません。かなり変わったコードラインで、アドリブは難しそうです。このアドリブは及第点ではありますが、それほどスリリングではなく、探っている感じですね。
5曲目(Not So Strange Blues)はタイトルこそ1曲めと同じですが、まったく別のアドリブ内容です。こちらの方がはるかい充実していますね。テンションの高いアドリブを、緊張感を持続して続けていきます。アドリブはMcLeanのみで、途中でフェイドするのが惜しい!
読んでみてわかるように、テイクの多くがリハーサルやら指馴らしであることは否めませんが、それを補って余りある充実したアドリブが魅力です。マクリーン好きなら必聴でしょう。
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